President interview
髙木 義幸 代表取締役社長 Takaki Yoshiyuki
入社当時のことを覚えておられますか。
随分昔に遡りますが、就職活動を行っていた当時、大学の先輩が三光株式会社(以下、「三光」)で働いておられたんです。その方の評判が社内で良かったみたいで。是非、同じ大学から社員を取りたいということで声をかけてもらいました。ただすぐには三光と決めず、就職活動を続けていたのですが、上手くいかず失敗ばかり。そんなときに、三光の採用担当の方々が家まで来てくれて、改めて「三光に来てくれないか」と両親を含め私に想いを伝えてくださったんですよ。
そもそも当時の私は、「生きるために絶対に働かないといけない」という想いが何よりも強くありました。好きな職業や気に入った企業を見つけるために、就職活動を続けたり浪人をしたりしようという選択肢が無かったんですよね。だからでしょうか。結果として三光に入社する決心ができました。
社長として大切にしていることは何ですか。
三光は創立当初から、持ち株を社員全員に与えたり、勉強したくてもできない子ども達のために奨学金制度を行ったりしています。これは創業者の「会社は個人のものではなく皆んなのものである」という想いから始まったもので、5代目となった今も尚、その意思を大切に受け継いでいるんです。
そのような考えを持つ者の後継者に、なぜ私が任命されたのだろう、根底にある使命とは何なのだろうと考えることがありますが、やはり一番に思うことは、社員の生活を何とかしなければいけない、社員が困るようなことをしてはいけないということ。それだけは見失わないようにしていきたいと思っていますね。
三光株式会社のキーワードでもある「自由」とは。
「自由」つまり、「自立」ですね。一人ひとりに仕事を任せたいんです。色々な考え方があって当然なので、それぞれの思う様にやれば良いと思っています。失敗することもあるかもしれませんが、それは問題ありません。ただ一番困ることは、何も考えないことや人から言われたことしかやらないということです。自分で考えて自分で行動するということを大切にしてほしいですね。
自分でやるということは、できることだけをやっていくということではなく、時には無理をするということでもあります。無理をするからこそ成長するわけであって。自分にはできないかもしれないと思うようなことでも、「できます」と言ってみる。そうして自分にプレッシャーをかけ、その課題に立ち向かうという姿勢こそが大切なのではないでしょうか。
実際に私も、営業をしていた頃に突然海外行きを命じられたことがありました。一言も英語は話せませんでしたが、とにかくやってみることが大切だと思い、一人海外で働くことを受け入れた経験があります。結果として、会社で認めてもらえる人間になれたのではないかななんて思いますよ。
とはいえ、いきなり新人の方に無謀なことを求めたりはしません。ただ、ある程度キャリアや自信を積んだ未来で、そういう風な考えを持ち、実行できるようになってほしいなと思っています。
「教育」に対してどのようなお考えをお持ちですか。
大切ですよね。営業でも研究職でも、なるべく色々な部署での経験をさせてあげたいと思っています。なぜなら、何が向いているかなんてやってみないと誰にもわからないからです。例えば、文系出身であれば、自分には営業職しかないのではないかと思っている子が多いんですよ。だけど実際は、総務や経理の方が向いていたりするもんなんです。理系で入った子もそう。研究職ではなく、実は工場の製造現場が向いていたり、品質保証部や設備のエンジニアリングが向いていたりね。こればっかりはやってみないとわからない。だから入社した後、3ヶ所くらいは環境を変えられるように、色々な部署で経験を積めるようにしてあげたいなと思っています。10年くらいかけて自分に合うものを決めてもらうのが良いのかなと思っていますよ。
また人によって見方は違います。A先輩が良いと判断してもB先輩は今一つと指導するかもしれません。そういう意味でも、色々な場所で色々な方に見てもらって、色々な意見をもらうということはとても必要なことではないでしょうか。
本人が一番輝ける場所を上司達が査定し、本人のためにも会社のためにもベストなパフォーマンスができる環境を見つけてあげるということが私達の思う一つの教育の形です。
入社する方に求めることは何ですか。
OJTというものもありますが、結局は自分で勉強するしかないと思っています。どれほど優秀な上司のもとについても、そこから何を吸収し何を学ぶかは本人次第なんですよ。教えてもらったことが正解と思わずに、「上司はこう言っているけど本当にこれで良いのかな」と自分で考えることを大切にでき、そしてスキルをきちんと磨いてステップアップしていくんだという向上心がある人は、何があってもやり抜けるのではないかなと思いますね。
あと、これがなきゃ困るというものが一つあって。それは挫折から這い上がった経験があるということ。失恋でも、受験でも、内容は何でも良いんです。とにかく、自分は実は強いんだということを知っていれば、仕事が上手くいかないとき、楽しめなくなったときでも前向きに突き進んでいけるのではないでしょうか。
入社を考えている方に向けてメッセージをお願いします。
三光は、新しいものを生み出していく喜びを感じることのできる場所だと思います。
商社の側面を持っているからこそ、社会問題であったり環境問題であったり、世界のあらゆるニーズをいち早く取り入れることができるんです。これらを武器に私達は、世界中で誰もやってこなかったこと、世界にまだ無いもの、他社のコピーではない全くのオリジナル製品を今日まで作り続けてきました。そしてこれから先も、その姿勢を変えるつもりはありません。是非この快感を、まだ見ぬ皆さんにも味わっていただきたいですね。